正しい舌の位置

ご来院される方の中で、舌の位置をどこに置いたら良いのか、正しい位置がわからないとおっしゃられる方が少なくありません。

 

舌の位置が悪いと、さまざまな影響がでてしまいます。

 

舌の正しい位置がどこかわかりますか?

イラストの青い丸で囲っている歯科でスポットと呼ばれる丸い膨らみ部分があるのですが、正しい舌の位置は、舌の先がスポットの丸い膨らみをさわる位置にあり、舌の全体が上顎にくっついている状態です。

 

この時は、前歯に舌をくっつけてはいけません。

前歯の裏側ギリギリのところで、歯を舌で押さない位置になります。

 

本来、何もしていないときには舌がその場所にあるべきなのですが、正しい舌の位置で待機させていると「疲れる」「落ち着かない」と感じる方は、舌の筋肉が弱っている可能性があります。

 

舌を変な場所に置いていたり、おかしな方向へ舌を押し出してしまったりする舌癖があると、歯並びや顎に悪影響を与えるだけでなく、身体にさまざまな悪影響が出てきます。

 

 

【歯並び・噛み合わせが悪くなる】

 

舌の位置が低い位置に待機していている場合、舌で下の前歯を押してしまうため、下顎や下の前歯だけが成長して、受け口になります。

 

また、舌が上顎についていない状態でいると、舌で上顎を広げることができないため、狭くなった顎から前歯が飛び出して出っ歯、歯並びがデコボコ、八重歯になります。

 

舌が歯と歯の間に待機している場合は、舌の力によって前歯が押し広げられてしまうので、奥歯を噛んでも前歯が噛めない開口になってしまいます。

 

 

【口呼吸になる】

 

正しい呼吸法は、舌を上顎につけ、唇を閉じ、鼻で呼吸しますが、舌が下顎側に落ち続けると、気管へ流れる空気の流れを阻害し、鼻で呼吸をしづらくなって口呼吸になります。

 

口呼吸は鼻呼吸するのと比べ、充分な酸素を吸い込むことができません。

 

脳は、酸素をエネルギー源として動いているので、酸素が薄くなると集中力がなくなりぼんやりしてしまいます。

 

集中しにくい、すぐぼんやりしてしまうといった方は、舌の位置を正しく戻すことで改善する可能性があります。

 

 

【顔がたるむ・骨格が歪む】

 

舌の筋肉が弱っていると、顔の下側の筋肉も弱っているので、顔の肉は重力に引っ張られてどんどん下がり、顔がたるんで見える、二重あごになる、首が太く短く見える、口角が下がるなど、美容の面にも影響がでます。

 

また、正しくない位置にある舌に圧迫され続けることで、顔が歪んで美しさが損なわれるだけでなく、肩こりや頭痛の原因にもなります。

 

 

【発音が悪くなる】

 

舌の位置が正しくないと、美しい発音ができなくなります。

 

 

【眠りの質が悪くなる】

 

舌の筋肉が衰えていると、全身から力が抜けてしまう睡眠中は、筋肉による支えをなくし、舌は喉の奥深くに落ち込み、呼吸の邪魔をしてしまいます。

 

息苦しさから自然と眠りが浅くなり、夜中に何度も目覚める、朝起きても疲れがとれない、スッキリと起きられない、日中眠くて仕方ないといった原因になります。

 

場合によっては、強い眠気やいびきをともなう「睡眠時無呼吸症候群」にも繋がりかねません。


正しい位置に舌を維持するための簡単なトレーニング方法

1. ほうれい線にも効果がある、ベロ回し体操

 

唇を閉じた状態で、歯茎をなぞるように舌を2秒から3秒に1回のペースでゆっくりと回します。

左回りに20回、右回りに20回を、1日3セット行います。

 

 

2. 舌を正しい位置にキープしたまま、唇だけを開けたり閉めたりする

 

1セット20回を目安に、気付いたときにやってみましょう。

繰り返すことで舌の筋肉に正しい位置を覚えさせることができます。

 

 

3. 顎のたるみを改善し、小顔効果も期待できる、あいうべ体操

 

声は出しても出さなくても良いです。

口を「あー」と大きく丸く開き、次に「いー」と大きく横に開きます。

次に「うー」と唇を前に突き出し、最後に「べー」と思いきり舌を前に突き出します。

1日30回を目安に行いましょう。

 

よく動かすことで表情筋がほぐれて、口角が上がります。

 

舌を正しい位置にキープできていない方は、このようなトレーニング法を実践していきましょう。